武田元光【信長の野望・武将能力からみる評価と来歴】

土岐 無理之介

武田元光とは、戦国時代の大名です。
若狭国の守護であり、若狭武田氏6代当主だった人物です。

和歌に優れた教養人としても知られています。

信長の野望での武田元光

信長の野望・新生での能力値

武田元光【信長の野望】
©コーエーテクモゲームス
統率武勇知略政務
57396166
信長の野望 新生 能力値
武田元光能力【信長の野望新生】
©コーエーテクモゲームス

 若狭武田氏の当主の中では、まだ使える能力……似たり寄ったりではありますが。

 自ら軍勢を率いて幾度も戦をしている経歴を持ちながら、武勇は39とかなり低いですね。
 これはやはり、桂川原の戦いでの敗戦などが、マイナス評価になったしまったのかもしれません。

 教養人だったことからも、そういった能力値があれば低くなかったのでしょうが、最近の信長の野望には教養の能力はありませんからね。残念。

武田元光の来歴

紙本著色武田元光像(発心寺蔵)
紙本著色武田元光像(発心寺蔵)

 武田元光は明応3年(1494年) 、武田元信の次男として誕生しました。
 幼名は彦次郎。

 元光の母は分かっていませんが、大永4年9月29日に没したことが『実隆公記』に記されています。

 ちなみに元信の正室は伊勢貞祐の娘であるとされていますが、元光の生母と同一人物かは不明です。

 永正16年(1519年)11月に父・元信が出家したことにより、元光は家督を継承し、若狭守護となりました。

 永正18年(1521年)3月には室町幕府の足利義稙が管領・細川高国と対立し、堺に出奔します。

 その結果、同年7月に細川高国は足利義晴を12代将軍として奉じ、元光は上洛することになります。

 同年末には、父・元信が死去。
 そのため若狭の領国支配を固めるため、若狭国へ下向することになります。

 そして足場を固めるため、遠敷郡の最西端に堅固な城である後瀬山城を築き、これを本拠としました。

 大永4年(1524年)になると、元光は再度上洛しています。

 しかし大永6年(1526年)7月、細川高国が香西元盛を誅殺するという事件が発生しました。

 これに怒った丹波国の波多野元清と柳本賢治が、細川高国から離反。

 それに呼応する形で足利義晴の弟・足利義維を擁立する細川晴元も阿波で挙兵します。

 同年10月23日、細川高国は、丹波神尾山城に総大将細川尹賢を、八上城には瓦林修理亮、池田弾正等を差し向け、更に、足利義晴の名で元光に援軍を要請。

 同年12月、元光はこれに応える形で足利義晴を支援するため、上洛しました。

 一方、丹波で細川尹賢を打ち破った波多野元清と柳本賢治は、京を目指して進軍を開始。

 さらには堺に上陸した細川晴元が派兵した三好勝長、三好政長らがこれに加勢します。

 翌大永7年(1527年)2月、両軍は桂川原で激突。
 いわゆる桂川原の戦いが勃発します。

 その戦いでは武田元光軍が三好軍の襲撃を受けて崩れ、細川高国軍も壊走、戦に敗れ、元光は将軍足利義晴、細川高国と共に近江国に逃亡を余儀なくされました。

 敗れた元光でしたが、その後は近江守護であった六角定頼らと共に高国派として晴元派の諸将と争います。

 しかし武田方の苦戦を知った若狭の海賊衆が、隣国の一色氏や細川晴元と結んで蜂起。
 元光はやむなく本国に帰国を余儀なくされました。

 享禄3年(1530年)元光は出家。
 宗勝と号する。

 一方、細川高国は越前国守護であった朝倉孝景の支援を受け、さらには播磨国守護代浦上村宗の支援を受けて勢力を盛り返し、ついには京都を奪還。

 更に堺に進軍しましたが、享禄4年(1531年)6月に播磨国守護赤松政祐に裏切られ、浦上村宗と共に討ち死しました。いわゆる大物崩れです。

 宿敵を倒した細川晴元は、残された足利義晴・武田元光とは和睦し、天文元年(1532年)に堺公方の足利義維を阿波に帰すことになります。

 天文8年(1539年)になると、元光は病を発し、まもなく家督を子・信豊に譲り山麓の郭に隠居しました。

 元光は高国の没落後も将軍・義晴からの信任は厚かったようですが、度重なる隣国への出兵は本国である若狭を疲弊させており、従弟の武田信孝や被官である粟屋元隆や逸見氏が反乱を起こすなど、若狭の支配は不安定なままでした。

 そして天文20年(1551年)、元光は死去。

 元光は和歌にも優れた教養人であったようで、三条西実隆との交流の記録が残っています。

紙本著色武田元光像(発心寺蔵)
紙本著色武田元光像(発心寺蔵)
スポンサーリンク
ABOUT ME
土岐無理之介
土岐無理之介
歴史好き。主に戦国時代。
旅ついでに城郭神社仏閣を巡りなどやってます。

趣味で小説など書いたりも。カクヨムや小説家になろうにて、荒唐無稽な歴史IF小説などを、気ままに投稿しています。
たまにはイラストなども描いてみたり。
記事URLをコピーしました