大河ドラマ『麒麟がくる』の登場人物を、信長の野望シリーズ「大志」の武将能力から見てみようのこの企画。
第19回は今川義元の家臣、太原雪斎その人から。
太原雪斎とは
太原雪斎といえば駿河の戦国大名・今川義元を支えた軍師と知られている。
全盛期の今川家といえば、今川義元に太原雪斎、あと寿桂尼って感じだよね
確かに今川家が絡む大河ドラマなどでは、大抵この三人は揃い踏みだな。まあ今のところ『麒麟がくる』では義元と雪斎の二人しか出てきていないが
雪斎は今川義元の教育係を務めており、それ以来の関係であるといえる。
当初雪斎は九英承菊と名乗っており、京都五山の建仁寺で修行をしていた。
若い頃からその才を知られ、当時の今川家当主であった今川氏親から駿河へと帰国し、今川家に仕えるよう要請があったが、二度までそれを断ったともいわれる。
その後、今川家では当主が相次いで死去し、花倉の乱と呼ばれるお家騒動が勃発。
この時、義元の家督継承に尽力したのが雪斎であり、このことから義元は雪斎を重用するようになったという。
1546年(天文15年)には、尾張の織田信秀が三河国に介入し、松平広忠が今川家に救援を要請すると、雪斎はこれに応えて自ら大軍を率い、信秀と戦い第2次小豆坂の戦いでは勝利を収めた。
さらに織田信長の庶兄である織田信広を、三河安祥城にて捕らえ、織田家の人質となっていた松平竹千代(のちの徳川家康)を今川家に取り戻すなど、功を重ねることになる。
こうして雪斎は政治だけでなく、軍事においても最高顧問として義元を支えるようになるんだけど、雪斎といえばあれだよね。甲相駿三国同盟!
今川家の周辺諸国には甲斐の武田氏、相模の後北条氏などがおり、時にはこれと戦い、時にはこれと結ぶなどしていたが、1554年(天文23年)に武田晴信や北条氏康と交渉して三国間での婚姻同盟を成立させ、後顧の憂いを無くした今川家は、西に兵力を向けることが可能となったのである。
この善徳寺の会盟って、有名な戦国大名三人が、一同に会したってところが凄いんだよね
三国同盟を成立させるために、雪斎がお膳立てして駿河の善徳寺で三人が集まり、雪斎が説得した……という名場面だが、まあ厳密にみていくとあまり現実的ではないから、ということだそうだ。もっとも過去の大河ドラマである『武田信玄』などでもばっちり描かれてはいるし、そういう面白味もあってもいいとは思うがな
政治、軍事だけでなく外交にも力を発揮した雪斎であったが、1555年(弘治元年)に死去することになる。
麒麟がくるでの太原雪斎
『麒麟がくる』では今川義元の軍師、太原雪斎として、下記のように紹介されているよ。演じるのは伊吹吾郎!
若きころより義元に仕え、内政・外交・軍事の全方面で今川家を支え、その全盛期を築いた。僧侶だが、大軍を率いて自ら前線で指揮をとる。桶狭間の戦い以前に病死する。
NHK大河ドラマ『麒麟がくる』明智光秀が主人公である以上、今川家方面についてはそこまで詳しく描写されないと思っていたのに、意外に登場するよね?
その方が状況が分かり易くていいが、しかし光秀の影がどんどん薄くなっていく感も無きにしも非ず、か
光秀の前半生は不明なところが多いからね。群像劇っぽくなっちゃうのかな。まあそのあたりは今後に期待だね
でも作中であと二年生かしてくれって言っていたけど、寿命からすると一応達成したことになるのかな?
織田信長を警戒しての言だな。結果からすれば、その二年の間に先にも出た甲相駿三国同盟を締結させて、織田家と全面戦争ができる準備を整えさせ、実際に信長を窮地に陥れるわけなんだが
実際にはあと二年、ではなくて、あと七年は生きなければならなかったとも言えるだろうな
信長の野望・大志での太原雪斎
太原雪斎(たいげん せっさい) |
---|
基本能力 |
統率 | 91 |
武勇 | 61 |
知略 | 96 |
内政 | 96 |
外政 | 100 |
その他能力 |
志 | 天下統一 |
気質 | 才覚 |
格付 | S |
野心 | 9 |
個性 | 仏教人脈 同盟導者 名奏者 |
戦法 | 神算鬼謀 参謀 |
作戦 | 軍師看破 |
武勇以外は90以上の能力値。外政などは堂々の100!
これってやっぱり甲相駿三国同盟が立役者ということが、評価されたんだよね
信長の父親の織田信秀も優秀だったけれど、その信秀でも敵わなかった相手、ということなら納得の能力だよね
まとめ
実は最後に天下をとる家康も、雪斎に師事したっていわれているよね
そのおかげで家康も優秀になった……と、いかにも納得のいく説ではあるんだが、実際に直接教えを受けたかどうかは不明だそうだ。とはいえ、その方がロマンがある気もするがな
雪斎は今川義元の右腕としてその才を如何無く発揮し、今川氏の全盛期を築くことになる。
そのため雪斎のことを、黒衣の宰相や名補佐役、軍師などとも評されている。
その死後、それに陰りが見えてきた、とも取れるな。とはいえ義元自身も優秀であったから、雪斎の死後もそう簡単に揺るぐことは無かったのも確かだ
「もし雪斎が生きていれば、桶狭間の敗戦は無かっただろう」だな
次回の第20回は織田家臣、佐久間盛重。その評価は如何に?
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